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ローマ人の物語 キリスト教の勝利(塩野七生 著)

  • 2006/01/13(金) 22:11:10

キリストの勝利 ローマ人の物語XIV
「ローマ人の物語 第14巻 キリスト教の勝利」を読み終わりました。

実は私は塩野七生の昔からの大ファン。高校時代「チェーザレボルジアあるいは優雅なる冷酷」で衝撃を受けて以来、「海の都の物語」(上下巻約600P)は10回は読み返したもの。そしてモチロン「ローマ人の物語」は発売以来毎年買い続けています。

このシリーズの特徴としては、1992年から2006年にかけて15年かけて毎年1作ずつ書き下ろす予定であること。本当は著者の誕生日である7月7日に発売する予定だったはずが、いつの間にか年末発売が慣例になったのはご愛嬌としても、本当に14年かけて実現しつつありますね。いや、ほとんど実現してます。あと1年。

でも正直なところ、本当に面白かったのはアウグストゥスまで。それでも五賢帝まではなんとか面白かったものの、それ以降はだんだん興味がなくなり、特にここ3年は毎年買うのが苦痛だったのが本音です(笑)苦痛にもかかわらず、「これもファンの務め」と思って読み続けていたのが実情。なぜなら、蛮族に押され押され、ササン朝ペルシャにも勝ったり負けたり、皇帝が連続で暗殺されたりと帝国が混迷を続けるなんて話は読んでいて面白くないのです。実は十何年もローマの物語を読んでると、自分が共和政時代の元老院議員になった気がしてるんですよ(笑)偉大なる先人達が失敗を繰り返しながらも苦労して築き上げてきたものが、どんどん壊されていく話を読むのはツライのです。ちなみに、5日の記事のタイトル「終わりの始まり」は、実は11巻のサブタイトルからの借用でした。塩野さんって印象的なタイトルが多いんですよ。「勝者の混迷」とか「危機と克服」なんてカッコいいんですが、そう思うのは私だけかもw

今回の話は、蛮族に押され続けのローマ帝国が久々に大勝利を治めます(一時的ですが)。しかも、登場人物はユリアヌス。20年前に「背教者ユリアヌス」(辻 邦生 著)を読んでいたので、楽しみにしてたんですが、ようやく物語に登場してくれました。ちなみに「背教者ユリアヌス」を読んでいた時は、あまりに面白いので架空の皇帝の話だと思ったもの。後書きに「これは実在の皇帝である」と書かれていても信じることができなかったのが懐かしい思い出です。でも、ユリアヌスの出番はあっさり終わり、14巻の真の主人公「司教 アンブロシウス」(表紙のモザイク画)の登場となります。

アンブロシウスとは、ミラノ司教でありローマ帝国のキリスト教化を成し遂げた人。そして皇帝に公式悔悛させた人でもあります。「カノッサの屈辱」とソックリ同じことを700年前にやってたのを初めて知って驚きました。この時代は、魔女狩りや廃仏毀釈みたいなこともやってますし、私の知らないことばかりです。でも、知らないことを知ることが、面白いんですけどね。

とにかく、時代は4世紀末。パクス・ロマーナ(ローマによる平和)はとっくに終わりをつげ、ローマの寛容さなんてものも何処へいったものやら。古き良きローマを知る者としては悲しい時代です。本を読みながら『あぁ、昔(紀元前のことですがw)は良かったなぁ。近頃(4世紀末)は不景気で物騒な世の中になっちまった』と嘆いてます(笑)ちなみに、この時代の日本は古墳時代なのでした。

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この記事に対するコメント

わぁ!私の兄が塩野七生さんの大ファンですよ!「チェーザレ・ボルジア」の本もうちにありました。妹はルクレツィアでしたっけ?
そう、タイトルかっこいいですよね。「あるいは優雅なる冷酷」ってタイトルがかっこいいから覚えてたんですよ。「背教者ユリアヌス」もあった、あった!
なんだか兄の書いた文章を読んでいる気になってきました。うちの兄の専攻は生物系なんですが、ちょっとした世界史マニアで(我が家はマニアばっかりか?)、その影響で私も共通一次(懐かしい響き!)は世界史で受験しました。当時は兄と世界史の話で盛り上がれるほど(変な兄妹でしょ?)、世界史が好きで得意でもあったのですが、今ではすっかり忘れてしまって・・・。
五賢帝、覚えましたねぇ。マルクス・アウレリウス・アントニヌスとか(笑)。

  • 投稿者: Rach
  • 2006/01/14(土) 15:38:02
  • [編集]

塩野七生さんの本、読んでらしたんですね。あまりにも長編なので、恐れをなして読んだことがないんです。でもきっと、面白いんだろうな。彼女のエッセイは何冊か読んだことがあります。独特の美学、哲学が面白いです。

ローマ史はヨーロッパの基本ですねー。一般常識として、押さえておきたいところです。学生の頃ローマ史の先生の話が大好きでした。でも全然覚えてません。とほほ。

ちなみに主人は生(なま)塩野七生を見たことがあります。「話の長い変なおばさん」と、いってました。(恐れ多いぞ!)

  • 投稿者: agathe
  • 2006/01/14(土) 15:56:51
  • [編集]

あ、大ファンと書いてありましたね。変なおばさん、とかいってごめんなさい。うちの主人は文学的素養がまったくないので、ありがたみがまったくわからない、可哀想な人なのでした。

  • 投稿者: agathe
  • 2006/01/14(土) 15:59:43
  • [編集]

■Rachさんへ
塩野七生を知ってるとは思いませんでした。今回は誰からもコメントをもらえない覚悟で書いたんですけどね、コメントもらえてビックリ(笑)
歴史物は好きで詳しいんですが、暗記が苦手で、年号や人名を憶えられないんですよ。好きな分野なのに憶えられないってのも情けないものですw
それから兄上と私は年齢だけではなく趣味も一緒みたいですね。もしも、兄上がブログをはじめたら教えてください。毎日コメントします(笑)

  • 投稿者: sat
  • 2006/01/15(日) 10:44:46
  • [編集]

■agatheさんへ
歴史物の小説っていうのは、「歴史上の事実」を、作者が自分の判断で、良くも悪くも書いてるものです。あくまでも「真実」ではなく、作者の考えた「事実」を書いてます。
となると、「ローマ人の物語」がなぜ面白いかと言うと、歴史そのものが面白いと言うよりも、塩野さんの解釈の仕方・考え方が面白いと言うことです。長年ファンをやっていると、塩野さんとは意見の食い違いもでてきますが、それでも読み続けています。やっぱり塩野さんには独特の美学、哲学があって面白いです。
それから、生(なま)塩野七生を見たことがあるとは、旦那さんが羨ましい。私も、TVで見たときの印象は「話の長い変なおばさん」でしたよ(笑)小説家って言う人種は、あんまり普通だと逆にガッカリしますので、アレでいいのです。

  • 投稿者: sat
  • 2006/01/15(日) 11:01:29
  • [編集]

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