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沢彦 (火坂 雅志 著)

  • 2006/09/26(火) 21:55:18

沢彦(たくげん)

出版社/著者からの内容紹介
信長の参謀にして、本能寺を仕掛けた男
“天下のために天をも恐れず、本能寺を仕掛けた男の生き様”信長の隠れ参謀といわれた沢彦は、京都・妙心寺の学僧であった。幼少時、うつけといわれていた信長の大器を見通し、天下をとらせるという夢と己の野心を重ね合わせ、信長の全国制覇〈天下布武〉の青図を描いた沢彦。しかし、“狂竜”と化した信長に諌言するも遠ざけられ、ついに信長を倒さねば天下のためにならず、と信長始末に動く。未だ謎とされている本能寺の変を、明智光秀単独の謀反という流布された歴史とは異なる観点から捉えた問題作が本書である。


誰がこの内容紹介を書いたのか知りませんが、これぞまさに、プロの仕事。720ページもある本の内容を、必要十分、的確にまとめてます。惚れ惚れするような内容紹介。

・・・内容紹介を褒めても仕方ないので(笑)、ここからは私なりの感想を。

沢彦とは「さわひこ」と書いて「たくげん」と読む。一般的には「信長が稲葉山城を岐阜城とあらためるときに、岐阜の名を撰した禅宗のお坊さん」といったところ。つまりこのお坊さんが「稲葉山城は、稲葉山のままで宜しい」と言えば、現在の岐阜県は稲葉山県になったと推測されます。そんなわけはないですが(笑)、ほとんど歴史上には登場しない地味な人物であるとは事実。なぜなら有名な『信長公記』にはいっさい登場しないから。この本では、唯一沢彦の事蹟を伝える『政秀寺古記』からたびたび引用してます。

それにしても、ぶ厚い本である。

なんと全720ページ。720ページとはカバーを含めると3.9cmもの厚さ。カバーを含めなくとも3.2cm(しつこい?)。400ページ読んでもまだ320ページあると気づいたときには、気が遠くなりそうでした。じっさい400ページあたりまでは、正直つまらなかったし。なぜなら「歴史小説の悪しきパターン」に陥りそうで、読むのが苦痛になりかけてました。

「歴史小説の悪しきパターン」とは、本来脇役である人物を主人公に設定した場合、資料が無いことをいいことに、主人公が重要な手柄をあげ放題になること。たとえば「墨俣の一夜城」「中国大返し」などは、そのつどその本の主人公が、秀吉に提案したことになりがち。主人公が活躍するのは当然なれど、あまりにも安易な小説はちょっとね。この『沢彦』もそのパターンに陥りそうで、イヤな予感が。でも後半に入って、信長が沢彦の言うことを聞かなくなった頃から面白くなってきました。

「本能寺の変」のくだりについては、ありえそうな話で面白く読めました。歴史小説というものは学問ではないので、事実かどうかは厳密である必要はないと思ってます。大事なことは、史実の範囲内という条件付で、納得できて面白いかどうか?この本は十分に納得でき、しかも面白いお話になってます。

最後に~
それにしても「信長」は人気が衰えませんね。いろいろ趣向を変えた信長物が書かれてます。ついには「女信長」(佐藤 賢一著)と言う本までありました。でも「沢彦」を買う前に手にとって見たんですが、ピンとこなかった。「双頭の鷲」などの佐藤 賢一さんのフランス物の大ファンなんですが、「女信長」にはついてけそうもないです。「双頭の鷲」は3回以上読み返したほど大好きなんですけどね。
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